2009年3月9日月曜日

抗がん剤治療⑤膨満感



後半4クールおこなったタキソテールという抗がん剤では、脱毛より膨満感に苦しみました。

味覚がゼロになったことは前回書きましたが、そのときに腫れてしまった舌は、胃を悪くした症状のひとつでもありました。
胃の症状として出てきたのが、消化しない、ガスが異様にたまる、というももの。
ほとんど食べていないのに、おなかはガスで膨らみ、ウエストが10センチ近くも大きくなりました。

椅子に座るのもしんどい膨満感。
座っていることがつらくて自宅ではねっころがっていることが多くなりました。

でも、職場に出ているときの私はめいっぱいガンバッテいたと思います。
つらい?
と病気のことを知っている人は聞いてくれますが、いつも
全然大丈夫よ~~!と答えていました。

今にして思うと、当時の私はとてもけなげで、がんばりやさんでした。
生来が自堕落な生活にすぐに陥るのですが、よくもまあ、外では弱音を吐かなかったな、と感心します。

がんなんていうと誰でもがビビル病気。
そこに持ってきて恐怖心をあおるような態度とか顔が見せられなかった、のだと思います。
精一杯健康でしゃっきりしているところを見てもらいたかった・・・・
そんな体裁、いらなかったのかもしれませんが・・・

さて、膨満感が続き、どうしようも苦しくなったときに、妹に相談しました。
妹の夫は医師で、夫婦で医院を開いています。
医療の知識もあるので、なにかよい薬でもないかしら?と聞いてみたのです。
実をいうと、相談するまで、苦しさの原因がガスが異常にたまっているのだとは
わかりませんでした。
ただおなかが苦しい、座っていられない、痛いのではなく身動きできない感じなのだ、
などと症状を打ち明けました。
するとわたしが使っている抗がん剤の場合、胃の動きが止まり、ガスがたまって膨満感に苦しむことがあるよ、
と教えてくれました。

そして、いくつか改善する方法を紹介してくれました。
医師である妹の夫もアドバイスをいろいろくれました。

普段の健康体なら、きょうだいの病院で薬を処方もしてもらうのですが、わたしには主治医がいるので、次の診察のときに膨満感がとにかくひどいので、ガスを外に出したいのだ、と
説明することにしました。
そしてほしい薬を手に入れられるようになったのです。

この薬は本当に見事でした。
飲むと、とたんにおなかの中身が動き出す感覚が訪れます。
そしてまったく出てくれなかったガスが一気に出るのでした。
一気というより一揆、おなかの一揆というかんじ。
なにしろ最初に出たガスは、10秒以上も止まらないほどだったんです。
ぶーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(はしたない話でスミマセン)

わたしも本当にびっくりしました。
でも出てくれると本当に楽になり、普通に椅子に座れるんです。
ありがたいな、ガナトンってかんじです。

ただし、薬は飲むとほどなくして我慢しがたくガスが出るので、
職場では飲めません。
実は最初は飲んでいたのですが、職場で人前でぶーーーーっとやってしまいまして、
顔から火がでる思いをしたので、やめました。
職場では相変わらずやせがまんをし、自宅に帰ってくると即座にかつらを放り、
ガナトンなど膨満感を改善する薬を服用して、たまりにたまっていたガスを出して
ほっとする・・・・
そんな毎日でした。
家族もあきれていましたが、それでもしょうがないことと許してくれたのがありがたかったです。


私がそうだったように、抗がん剤で出てきた症状をきちんと医師に説明して、
あう薬をもらうことにも技術が必要です。
苦しいとしかわからなかったのを、ガスがたまって膨満感となり苦しいのです、と
説明しないと伝わらないから。

わたしのこの経験が誰かの改善へのヒントになるといいのですが・・・・

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